- 制御ボックスでリンギングパルス電流を発生させる
- コイルモジュールにパルス電磁場を生成
- 管内を流れる水の中に存在する懸濁物質の表面電荷が中立となる。
- 懸濁物質の表面にカルシウム等の鉱物成分が析出しパウダー状となる。
*未処理状態でのスケール蓄積
クーリングタワーは水の蒸発による気化熱によって循環水を冷却するシステムであり、水の蒸発に伴って水に溶融するカルシウム等の鉱物成分濃度が高まります。 水中で過飽和状態となった鉱物成分は結晶化し、充填材にスケールとして蓄積します。
▲機器配管の表面に炭酸カルシウムスケールが付着
▲スケールの蓄積
クーリングタワーへの適用例
配管にあたっては既設配管の一部を切断し、フランジ接続あるいは管ジョイント接続にてコイルモジュールと置き換えます。
循環水配管の出側、戻り側のどちらにでも設置可能です。
コイルモジュール、制御ボックスともに屋外設置が可能で、専用のフードやレインカバー類もラインナップしています。
★導電率計及びブローダウンが設置されていることが必須です。
ドルフィンシステムのパルス電磁場
制御BOXの特殊な回路によってリンギングパルス電流を発生させ、コイルモジュールに供給します。
コイルモジュールは水配管の外周に精密に巻かれた複数のコイルで構成され、制御BOXから供給されるパルス電流によって、配管を流れる水の周辺に複雑な電磁場を生成します。
これによって配管を流れる水中に電界が発生し、水中を浮遊する懸濁物質の表面電荷に影響を与えます。
- ●通過前→懸濁物質の表面はマイナスに帯電している。
- ●通過中→パルス電磁場により、懸濁物質の表面電荷が中立になる。
- ●通過後→表面電荷が中立となった懸濁物質を核に炭酸カルシウムが付着し、パウダー状になる。
ブローダウン制御の重要性
ルフィンシステムの運用には、導電率の監視とブローダウンの制御が必須です。
設置前の水質検査とシミュレーションにより導電率設定値を決定し、運用します。
ドルフィンシステムの設置後は、カルシウムスケールの発生が抑制されるため、導電率 の設定を従来の設定値よりも高く設定し、運用します。これによりブローダウン頻度が減少し、補給水量が削減されます。
また、ブローダウンの頻度を減少させる事により循環水の濃縮率をコントロールし、pHを弱アルカリ(8.0 - 9.0)に保ち防錆効果を発揮します。